メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2017.11.10この記事の所要時間:約5分

離島を旅しよう——猫の島やアートの島…個性豊かな日本の有人島は約400島

離島と聞くと、沖縄県の「石垣島」や「宮古島」を思い浮かべがちですが、日本国内には実に約400島もの有人島があるんです。もちろん沖縄だって文句なしに素晴らしい観光地ですが、せっかくだったら全国各地をチェックして、心にグっとくる離島を探してみませんか。

離島ビギナーの方は、まず日本ジオパーク(NPO法人日本ジオパークネットワーク)に指定されている「隠岐」や「佐渡」、「伊豆大島」あたりから始めると面白いかもしれません。ジオパークとは地質遺産の活用や保全を図るプログラムのことであり、離島以外の地域も指定されています。日本ジオパークに指定されたエリアの中から、さらに審査に合格することでユネスコが指定するグローバルジオパークを名乗ることができ、国内の島では隠岐がそれにあたります。

その他にも瀬戸内海に浮かぶオリーブのふるさと「小豆島」やアートの島「直島」、世界遺産登録を目指す「五島列島」、猫の島として名を馳せる「田代島」など個性豊かな島々がたくさん。何度でかけても飽きることのない離島巡りは、海に囲まれた日本ならではの楽しみといえそうです。

 

猫の島

 

猫の島など、日本には個性豊かな島々がたくさんある

離島に暮らそう——世代を超えた多くの人を引きつける島の魅力

旅行で訪れるには楽しいものの、暮らすとなると少々不便な印象がある離島。しかし、2017年は離島や山村地域の約1割で「社会増」が進んでいるという国勢調査の分析結果が発表され、注目を浴びました。分析を行ったのは一般社団法人「持続可能な地域社会総合研究所」(島根県益田市、*1)。
社会増とは人の流入と流出の差がプラスになることを指し、「自治体から出て行く人よりも入ってくる人の方が多い」という現象です。30代女性の移住も増えていて、家族ぐるみで移り住んでくる方もいるのだとか。世代を超えた多くの人々が、自然環境豊かな土地での生活に魅力を感じているのですね。

*1 一般社団法人「持続可能な地域社会総合研究所」 http://www.susarea.jp/

しかし、いくら「島に住みたい!」と願っても、働く場所や住む場所が必要です。そのために離島振興法においても定住促進がうたわれ、国や自治体が定住アドバイザーの設置や起業支援を行うなど、島外の方が島に居住するためのさまざまな施策を講じています。
また、島を擁する各市町村には移住支援の相談窓口が設置され、町有地の無償貸与や農業に従事する際の補助金制度、生活資金の交付、ユニークなケースでは牛を一頭プレゼントなど、各島の特色が反映された受け入れ体制が整えられています。

島暮らしの準備を始めよう——資格を取る? 二拠点生活もあり?

では、本当に「老後は島で暮らしたい」と考えた場合、どのような準備をすればいいのでしょうか。移住を考える人がチェックするべきポイントを公益財団法人日本離島センター(以下、離島センター)に聞きました。

お話をうかがったところ、島で楽しく生活するためのキーポイントとして「コミュニケーション力」が挙げられるようです。都市部と異なり、島はコミュニティ(共同体)がしっかりしているため、自ら積極的に働きかけて仲間として受け入れてもらうことが重要です。
とはいえ難しく考える必要はなく、清掃活動やちょっとした飲み会など、集落の集まりに小まめに顔を出すことを心がければいいそう。島には、たくさん採れた野菜や魚を分けてくれる「おすそわけ文化」など、お互いに助け合って感謝しあう気質が残っており、コミュニティの一員となれば老後の生活がグンと充実したものになるでしょう。

 

自然と共に暮らす豊かさを感じられる、離島での暮らし

 

自然と共に暮らす豊かさや、互いに助け合う文化が、老後の生活を充実させてくれる

では、先々の移住に向けて準備を始める上で、具体的なチェックポイントを見ていきましょう。

〈実際に島に行ってみる〉
いきなり移住するのは無謀です。気になる島には何度か足を運んで、自分に合うかどうか見極めつつ、地元の方とつながりを持つことが大切です。

〈医療機関の確認をする〉
高齢になるほど病院にかかる機会も増えますが、島の医療資源は限られています。持病を持っている方は特に十分な事前調査が必要です。

〈お金と仕事を考える〉
退職後に年金で生活する、現地で農業や漁業の仕事につく、現地で起業する、現在の住まいとの二拠点生活を選ぶなどなど、選択肢はいくつもあります。
また、都市部に比べて島の家賃などは安価な場合がほとんどですが、物価は全体的に高い傾向にあります。各自治体ごとに異なる定住支援策とあわせて、生活する上でどのぐらいお金がかかるのか計算してみましょう。

・起業する
起業、つまり「島で仕事を新たに作る」場合も何度か島に足を運んで地域とのつながりを作った上で始めると長続きしやすいそうです。最近はゲストハウスやカフェを始める方が多いとか。

・就職する
島によっては、農業や漁業の就労支援策が用意されています。
また、即戦力となる医療・介護関係の資格所持者は仕事が見つかりやすく、島の人たちからも歓迎されるそう。介護系の資格は多数あり「不況知らず」とも言われています。通信講座等を利用して働きながら取得できる資格もあるので、先々の移住を考えている方は準備しておくと役立つかもしれません。

・総務省の制度を活用する
総務省が地域創生のために推進しているプロジェクトである「地域おこし協力隊」や「集落支援員」に加わって島のために働いてみるのも一つの手です。年数は限られており待遇もさまざまですが、実際に島に移住し、地域の一員として働くことができます。また「地域おこし協力隊」のプロジェクトによっては、任期終了後の起業や定住を支援する施策が準備されている場合があります。

・二拠点生活を検討する
完全移住ではなく、現在の仕事と住まいを維持しながら週末の島暮らしを楽しむ二拠点生活(デュアルライフ、Oターンとも)という選択肢もあります。
鹿児島県奄美市の「奄美大島」や東京都の伊豆諸島にある「新島」、愛媛県松山市の「興居島(ごごしま)」、愛知県西尾市の「佐久島(さくしま)」では、二拠点生活やお試し移住を積極的に進めています。奄美大島へは成田空港や関西空港からLCC(格安航空会社)が就航していますし、新島へは東京都内の竹芝客船ターミナルから高速船や大型客船、調布飛行場から小型機と、アクセスルートも充実しています。

「まだ具体的には決まってないけれど、なんだか憧れる」という方は是非、離島センターの情報を活用してみてください。離島センターでは毎年11月に島の情報に触れられるイベント「アイランダー」を開催しています(2017年は11月18日、19日に開催)。さまざまな島の情報が集まり、支援策や求人について各島の行政職員や移住者などの相談員が丁寧に説明してくれます。また、離島センターやアイランダーのWEBサイト(http://www.i-lander.com/)にも島の詳しい情報が掲載されています。

不便そうに見えるにもかかわらず、多くの人々が島暮らしに憧れる理由は自然の美しさだけではなく、「おすそわけ文化」に垣間見えるような、人と人とのつながりや相手を思いやる島の人々の本質的な豊かさを感じ取っているからかもしれません。
いつかは島で暮らしたい——そんな「夢」を、少し未来の「目標」に変えて、今からしっかり計画を立ててみませんか。

取材協力:公益財団法人日本離島センター:http://www.nijinet.or.jp/

 

 

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Posted: November 10, 2017