メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2017.9.29この記事の所要時間:約7分

“猫派”のペットシッターに、あえて犬の魅力を聞いてみると……

澄ました雰囲気や気まぐれな態度に心ひかれる猫、飼い主に対する親愛表現を惜しまない健気な犬。それぞれに個性があり、どちらもかわいらしいペットであることには変わりありません。しかし猫に比べて犬は手間がかかる印象があり、飼いたいと望んでも、毎日散歩に連れて行けるのか、根気よくしつけることができるのか?と考えると、すぐには決心がつかないものです。

そこで、愛犬・愛猫と暮らす多数のご家庭と向き合ってきた、ペットシッターの岩本一輝さん(日本ペットシッターサービス茅ヶ崎店「ねこや」代表、以下岩本さん)に、犬と生活するメリットやしつけのコツについてお話を伺いました。屋号からもわかるように、現在岩本さん自身は3匹の猫と生活中のいわば“猫派“です。しかし、その岩本さんも、「犬と暮らす事で人はより豊かになれる」と強調します。

犬は生活の張り合い

本来ペットは生活における大切なパートナーです。そこからさらに一歩踏み込んで、ペットとの暮らしから人が何を学び、何が得られるのかについて伺いました。「ペットは“人間語”が話せませんよね。相手が言葉で意思表示をしてくれないということは、こちらが主体となって、何をして欲しいのか、体調は問題ないか、寂しくさせていないかと気を配ってあげる必要があります。特に犬はストレートに愛情を返してくれる動物ですから、こちらが頭を使い、相手を思いやり、気持ちを汲んで世話することで、強い絆がはぐくまれ、飼い主さん自身の満足にもつながります」と岩本さん。

ペットシッターとして岩本さんが見てきた中では、犬を飼うことで生きがいや生活の張り合い、楽しみが生まれ、精神的に豊かな暮らしをされている方が多いのだそう。

では、新たに犬を迎えることにより、ご自身や家族にどのような変化があるのでしょうか。

岩本さんは、「まず犬自体が、守るべき家族であり、生き甲斐や張り合いとなってくれます。また、お子さんが成長に伴って家族間の会話が減ってしまったご家庭の場合は、犬がコミュニケーションのきっかけをくれるようです。よく寝ていたよとか、散歩先でカワイイと褒められたんだとか、ささいなことが話題になるんですね」と話します。

「どんな犬とも一度会えば友達になれる」という岩本さんは、犬との生活のメリットについてこのように続けます。

「犬は散歩だ、遊びだと多少手間がかかる分、飼い主が暇をもてあますことはなくなります。特に、定年退職した方やシニア世代の方は犬から健康や英気をもらっているように感じますね。犬の散歩は確かに手間ですが、習慣になってしまえばこれほど健康維持に役立つことはありませんから、ある程度年齢を重ねてからでも犬をペットに迎えるのはおすすめです。もちろん犬が命を全うする最後の時まで、愛情をもって接してあげてください。どうしても忙しい日や体調が悪いときは、私たちのようなペットシッターを活用すればいいのですから」

体力がある若い人ではないと犬を飼うのは難しいと思われがちですが、岩本さんにシッターを依頼される方は1人暮らしの若者から30代、40代のご家族、シニア世代までさまざま。「犬を飼っている元気なシニア世代の方も本当に多いですね」と岩本さんは話します。愛らしい仕草に癒やされ楽しみをもらい、時にはイタズラに困惑する。そんなメリハリのある犬との生活は、時間に余裕が生まれるシニア世代にこそふわさしいのかもしれません。

 

感情表現が豊かな犬との暮らしは、張り合いと幸せに満ちています

感情表現が豊かな犬との暮らしは、張り合いと幸せに満ちています
 

甘えっ子がいい? 落ち着いて暮らしたい?  サイズや犬種によって異なる犬の性格

では、実際に犬を家族として迎えるに当たり、どのように選べば良いのでしょうか。犬種によって顔立ちや体格はもちろん、性格も大きく異なるといわれています。「室内飼いができて初心者でも飼育しやすいのは、チワワやミニチュアダックスなどの小型犬かビーグルなどの中型犬です。小型犬の性格は、おしゃべりで甘えん坊、ちょっぴりわがまま。賑やかに過ごしたい方に向いています。中型犬は寡黙な性格が多く、飼い主とほどよく距離感を保てるので落ち着いて暮らしたい方におすすめ」と岩本さん。犬の性格について、陽気・愛情深い・寂しがり・素直・忠実・警戒心が強いなど、実にさまざまな個性があるということを教えてくれました。犬と人が幸せに暮らすためには、見た目やイメージのみで選ばず、事前によく調べ、ペットショップスタッフやブリーダーと相談し、生活スタイルに合った犬を迎えることが大切です。

しつけの基本は犬と会話をすること。

迎える犬が決まったら、次に気になるのはしつけや散歩です。犬のしつけは難しい、毎日決まった時間に散歩が必要、長時間一人にさせておけないから仕事をしていると飼えないといった印象がありますが、実際に犬を飼っているみなさんは、どのように生活されているのでしょうか?

「散歩は中型犬なら1日30分から1時間、小型犬なら5分から30分程度、なるべく毎日出かけるのが理想です」と岩本さんは話します。室内飼いの小型犬は、散歩に行かなくてもいいという話も聞きますが、やはり毎日必要なのでしょうか。

「散歩は運動量の確保のみならず、犬のストレス解消にも必要です。とはいえ室内でトイレをする犬であれば時々休んでも大丈夫。台風の日や飼い主さんが風邪を引いてしまった時などは、あまり無理をする必要はありません。ただし、散歩中に用を足す犬の場合は外に出てトイレだけはさせてあげましょう。玄関先まででも構いません。また、犬の気分や体調によって、ちょっと散歩をしただけで満足して帰りたがる事も。その時は無理に歩かせる必要はありませんから、帰って室内で遊んであげてください」と岩本さん。散歩は毎日行った方がいいけれど、四角四面に考えず、犬のコンディションや天候、飼い主の状況を踏まえて柔軟に判断すればいいようですね。

家を空ける時間が長い場合でも犬を飼うことはできるのでしょうか。岩本さんがペットシッターで訪れるご家庭のケースを伺いました。「仕事で日中家を空ける方も普通に犬を飼っていますよ。みなさん限られた時間を使って愛情をたっぷり注いでおり、犬も元気に成長しています。大切なのは朝晩しっかり犬と向き合う時間を取ること。たとえば散歩をしながら話しかける、食後の団らんに犬も参加させるなど、ちょっとしたことで構わないんです。日々コミュニケーションを積み重ねることで犬との信頼関係が深まります」

 

コミュニケーションを積み重ねることで、犬との信頼関係が深まる

難しいしつけのテクニックよりも、犬と向き合うひとときこそが信頼関係をはぐくみます
 

さらに、しつけの基本もコミュニケーションにあるというのが岩本さんの持論。

「しつけにおいてはまず、犬をよく観察し“会話”をすることが大切です。たとえば、散歩中に犬が先に行きすぎたときは少し低い声で、こらこら、ダメだよ、早いよ!と呼びかけます。戻ってきたら声のトーンを上げて、よし、イイじゃん。そこだよ!と褒める」

岩本さんがペットシッターとして犬の世話をする時には、常にこのように話しかけており、大体2、3回散歩を繰り返すと横に並んで歩けるようになるのだとか。

ただし、犬が粗相をした場合はもう少し厳しいしつけが必要になります。

「お漏らしなどをした時は心を鬼にして犬をしばらく無視してください。背中を向けて黙って片付け、振り向かない、話しかけない、寄ってきても相手をしない」と、岩本さん。

犬は人との密接なコミュニケーションを求める動物であるため、怒られると「構って貰えた」と感じ、粗相を繰り返してしまうことがあるのだそう。

岩本さんのお話から見えてくるしつけの本質は、話しかけることと無視を使い分け、飼い主の気持ちを犬に伝えるということ。この点を理解していれば、人も犬も無理のない関係を築けそうです。

「なにより普段から犬に愛情を持って接し、よく観察してあげてください」岩本さんは続けます。「行動の原因を突き止めることが大切です。飼い主からすれば単に困った行動であっても、犬にしてみれば何らかの原因があるのです。たとえば子犬の甘噛みは、生え変わる歯が痒いためであることも多く、痛いと伝えればやめるようになりますし、歯固め用のおもちゃを与えることですぐに解決します。ムダ吠えは洗濯機の音が怖いのかもしれません。その都度口を軽く押さえて、ダメでしょ、今は必要ないよと伝えれば吠えなくなりますよ」

岩本さんは穏やかな表情で続けます。「どんなことでも目を見て話せば必ず伝わります。犬と人間の異文化コミュニケーションを楽しんでみて下さいね」。大変そうな散歩は健康作りの一環。難しそうなしつけは会話の時間。寂しくさせないためには団らんの時間を持つ。少し視点を切り替えれば、楽しみながらできることばかりです。

もちろん犬を飼うことには命を引き受ける責任が伴います。しかし愛情と責任感を持った上で、コミュニケーションのコツさえ押さえておけば、それほど難しいことはではないようです。かけがえのない家族、話し相手、そして生涯の親友を迎える気持ちで、犬との新しい生活を考えてみませんか。

取材協力: 日本ペットシッターサービス茅ヶ崎店「ねこや」代表 岩本一輝さん
URL:http://www.pet-ss.com/necoya/index.html

動物取扱業登録 登録番号 動保第160232号(保管)

 

自宅で愛猫と触れ合う岩本さん

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Posted: September 29, 2017