メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2018.11.9この記事の所要時間:約5分

スパイスと聞いて、皆さんは何種類くらい頭に浮かびますか? あまり浮かばない……という人も、スパイスの力には恩恵を受けていることが多いのです。例えば暑い夏、食欲がないのに辛いカレーなら食べたいという人もいるのでは? 実はこれがスパイスの力。武政三男(2015)『スパイスの科学』(河出文庫)では、スパイスの刺激成分が消化器の粘膜を刺激し、中枢神経の働きが高まり、消化器へ送り込まれる血液量が多くなり、結果として消化液の分泌が増える、と解説しています。

これまで「#老後を変える」では、日本の高齢社会を明るくしていくヒントをさまざまな専門家への取材を通じてご紹介してきました。今回のハウスウェルネスフーズ株式会社も、高齢社会へ向けて積極的な取り組みをしている企業です。

同社はハウス食品グループの健康食品事業会社として、ビタミン、スパイス、乳酸菌を中心に商品展開しています。中でもスパイスは、昨今日本でも注目されている分野。そこで、機能性事業本部機能性スパイス事業開発部長の栗本宜長氏(以下、宜長氏)と、グループマネージャーの栗田寛士氏(以下、寛士氏)に話を伺いました。

 

写真左から栗田寛士氏、栗本宜長氏 写真左から栗田寛士氏、栗本宜長氏

 

スパイスの始まりは宗教的行事

「ハウス食品は1913年創業当初、薬種原料問屋でした。スパイスに注目するようになったのは、創業者がカレー粉をヒントに日本人の味覚に合わせようと、さまざまなスパイスを調合して日本人向けのカレー粉を開発、研究したのがきっかけです」

ハウス食品グループで10年以上スパイスに携わるMr.スパイスこと宜長氏は日本人にとってスパイスはそれほど馴染みのあるものではないと話します。

「日本は島国なので、海のものも山のものも豊富にとれます。スパイスは食料の保存に使われることが多く、新鮮なものがすぐに手に入る日本では、今までスパイスを重要視してこなかったともいえます」

 

栗本宜長氏

 

スパイスとは、料理の香り付け、辛み付け、色付けなどの働きをもつ植物の実、種子、葉や茎、花やつぼみ、樹皮、根などを主に乾燥させたもの。その起源は諸説ありますが、紀元前25世紀から24世紀ころ、宗教的な行事などで香料を焚くことから始まっているようです。生け贄などで、獣肉の臭みなどが燃える際の臭みを香料で消していたともいわれます。そこから料理分野に発展させたのがスパイスの始まりのようです。

近年になってから、スパイスは人間にとって有用なさまざまな機能を持っていることが徐々に解明されてきました。

「ハウス食品グループでは、インド料理に不可欠なスパイスであるターメリック(秋ウコン)に注目し続けてきました。ウコンは今やカレーだけではなく、健康素材としてもその名前を多くの人に知られているかもしれませんね」と宜長氏は話します。

日本のスパイスブームは七味唐辛子

日本が誇る混合スパイスのひとつが「七味唐辛子」です。そのルーツは1625年、現在の東京・両国橋あたりにあたる薬研堀(やげんぼり)で売り出したことが始まりといわれています。薬研とは、漢方薬をすりつぶす道具の名前で、薬研堀周辺には薬種問屋が集まっていたそうです。

 

スパイスの写真

 

この漢方薬を食用に発展させたのが七味唐辛子で、当時は「生の赤唐辛子」「煎った赤唐辛子」「粉山椒」「黒胡麻」「芥子の実」「麻の実」「陳皮」の7種類が入っていたそうです。七味唐辛子は江戸の食べ物として多くの人に愛されていた蕎麦に合う薬味として、人気が高まりました。

日本のスパイスの歴史をひもとくと『古事記』に山椒が、わさびは『延喜式』、くちなしは『日本書記』などに登場します。また、正倉院の御物で確認されたコショウやシナモンなど他国のスパイスも、貴重な薬として日本に渡来していたようです。

食生活を豊かにするスパイスの魅力

「日本のスパイスの消費量は、ここ10年ほど増加傾向です。食の西欧化が進む中で、スパイスを料理に使う方も増えてきたようです」と宜長氏。さらに、「スパイスを一般に普及させる取り組みとして、弊社では、Webサイトの会員であるお料理ブロガーの方々にスパイスを提供し、料理を考えてもらう取り組みをしています。たくさん素敵なレシピを提案していただいた方の中には、“スパイス大使”に任命させていただく方もいらっしゃいます」と教えてくれました。

同社が開催する料理教室も人気が高く、たくさんの参加者が来るといいます。その比率は女性が8割、男性が2割。「男性の2割は本当に料理人の方とか、セミプロのような方がいらっしゃいますね」と宜長氏。

 

栗田寛士氏

 

「私も趣味で料理をしていますが、スパイスを使うと料理の味に深みが増したり、料理のバリエーションができたり、とても楽しいですよ。普段の料理にどんなスパイスを使ったらいいのだろう? また、このスパイスはあの料理に入れたらいいのではないか、などと考えるだけでも豊かな気持ちになれます」と宜長氏。「今後も引き続きスパイスの健康成分を手軽に摂取いただける製品を開発していくことで、お客さまに寄り添い『明日への健康なくらしに奉仕する』という企業理念をより一層実現していければと考えています」

人間は歳を重ねると、ケガや病気だけではなく、さまざまな衰えがでてきます。老年期の衰えには対処療法ではなく、何かが起きる前に防ぐことが大切。そのために、若いうちから日々の生活習慣や運動などが求められていますが、スパイスなどの「食」も、昨今は味だけでなく機能性にも注目が集まっています。人生を豊かにしていく上で、スパイスにも目を向けてみるのもいいかもしれません。

 

 

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Posted: November 9, 2018