メットライフ生命「#老後を変える」編集部 2018.8.3この記事の所要時間:約5分

アマゾンやスターバックスなどが導入して話題となった「顧客中心主義(カスタマーセントリシティ)」の考え方は、多くの企業に広まっています。そもそも顧客中心主義とは、ペンシルバニア大学ウォートンスクールのピーター・フェーダー教授の著書『Customer Centricity: Focus on the Right Customers for Strategic Advantage(2011年初版)』(Wharton Digital Press)の中で「顧客の現在と将来のニーズにあわせて、企業の製品やサービスを開発、提供を目指す戦略」と解説されています。

従来型の企業から生活者や顧客に対して一方向に商品やサービスを提供するのではなく、実際の顧客の声をもとに「彼らにとっての価値は何か?」それを最大化することを考えていくわけです。

 

カスタマーセントリシティ概念図

 

今回はお客さまの声を聴いて20年という、メットライフ生命 カスタマーセントリシティ部 品質改善課の三河内智美さんにお話を伺いました。彼女が話す「お客さまの声を聴く」こととはどのようなものでしょうか。

カスタマーセントリシティ部というのは、どういう部署でしょうか?

 一言で表すと、「お客さまの声を聴く」部署です。当社では、お客さまの声を聴き、それを社内のシステムで一元管理し、そこからわかるお客さまのご要望やご期待、当社の至らない点を把握し改善を行っています。さらに、ネット・プロモーター・スコア(NPS)という「当社をどの程度薦めるか?」といった推奨度の深さを測る調査も定期的に行なっています。私のいる品質改善課は、こうした「お客さまの声」を1件1件丁寧に精査し、あらゆる角度から分析し、社内に改善提案を行っている課です。

お客さまの声にはどういったものがあるのでしょうか?

 一番多く寄せられるのは「書類が届いていない」などのご連絡です。続いて「見にくい」「わかりにくい」「面倒」等の商品やお手続きに関するご意見です。時には、非常に厳しいご意見をいただくこともありますが、私たちは、それらの厳しいご意見にもしっかり耳を傾け、精査や分析を行い、再発防止や改善に努めています。お客さまが、企業に声を発するということは、とても勇気がいることだと思います。私自身、ちょっと嫌なことがあっても、なかなか言う勇気はありません。だからこそ、どのような厳しいお声があっても、お客さまが勇気を出して言ってくださっていることに感謝をし、そのお声に真摯に対応しています。

 

三河内さん

 

耳を傾けている上で配慮していることはありますか?

 超高齢社会である現在、ご契約者の中にも高齢の方が増えてきています。例えば、電話対応では「低めの声で」「子音をハッキリ」「短い言葉で」など、対面での対応であれば「正面から」「名前を呼んでから」「口元をマスクなどで隠さず」など、高齢者の聴覚や視覚特性に合わせて対応するようにします。超高齢社会を迎え、高齢者の身体や感覚特性、認知特性を学ぶということは、当然「お客さまを知る」ことにつながります。それが、お客さまへの「配慮」になると考えています。

三河内さんは、20年のキャリアですね。「お客さまの声」を聴き続けて、辛いと思ったことや困ったことはありますか?

 いいえ。あっという間の20年でした。先ほども申しましたように、お客さまに勇気をもってお声をお寄せいただいています。真摯に対応するのが当たり前ですし、同じお申し出がほとんどなく、毎日が学びの連続です。また、改善や商品開発などを通じ、「お客さまの声」が当社を育ててくださっていると考えていますので、「お客さまの声」を社内に正確にスピーディーに届ける仕事にやりがいと誇りを持ち続けられています。

 

三河内さん

 

具体的にはどのような学びをされているのですか?

 私は、すべての「お客さまの声」には、その原因と結果つまり因果関係が存在すると考えています。因果関係がわかれば、多くの問題は解決します。何故そのようなお申し出に至ったのか、偶然が重なったためか、同じ事象でもお申し出に至らなかった方との差は何だろう……と当社の商品やサービスへのご要望やご期待への乖離のみならず、お客さまの心理面や社会情勢など複雑な側面からも「お客さまの声を科学したい」と考えるようになり、就業時間外で通信制大学やセミナー等において「加齢人間工学」や「認知心理学」「アンガーマネジメント」などを学んでいます。特に加齢人間工学は、加齢によって衰える能力等を加味してシステムを設計する学問で、超高齢社会においてお客さまを知るために必要な分野だと考えています。「お客さまの声」という情報からその因果関係を紐解き、改善やしくみの構築などにより新しい価値を提供することができれば、これほど素晴らしいことはないと考えています。

お客さまの声はどのような形で会社内で活用されているのですか?

 お客さまの声は1件1件丁寧に精査し、改善提案に挙げるための課内会議を経て、社内の然るべき部門へ連携します。また、特筆すべき「お客さまの声」は、「お客さま対応レポート」というものを作成し、週1回社内全体で共有しています。これを読むことで、お客さまとの対応を疑似体験し、社員一人ひとりのスキルアップにつながると考えています。お客さまのお申し出は千差万別ですから、マニュアルのようなもので対応することは難しいと考えています。そこで、社員一人ひとりが持っている「暗黙知」をこのようなツールで共有できたらと考え、このレポートを執筆し発信しているのです。

 このレポートだけでなく、「お客さまの声」をもっと社員一人ひとりに浸透させようといろいろな草の根活動もしています。例えば、別の部署の人と会う機会があれば、お客さまの声を聞いてもらう時間がとれるか聞いています。先日も同じ課のメンバーの一人が、社内のスポーツサークルに入った際に他部署の社員がいて、その人に声をかけていました。「お客さまの代弁者」として部門を飛び越え、積極的に「お客さまの声」を届ける活動をしていきたいと思っています。

メンバーはいま何名いるのですか?

 6名です。いつも何か課題があると、5分とか10分といった短い時間でも、メンバーみんなで話し合います。たくさんのコミュニケーションが、改善につながると考えていますし、自分では思いつかなかった視点からの意見もあり、いつも刺激的です。

 

チームメンバーとの写真

 

これまでに印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

 まだ私がお客さま相談室にいた頃、「あなたに対応してもらってよかった」「やっぱり保険は人だね」とおっしゃっていただいたことが印象に残っています。お客さまのために何ができるのかを考えて対応し、その結果、最後に感謝のお言葉をいただいたのは、うれしかったですね。このお声は、今の仕事のモチベーションにもつながっています。

今後やっていきたいこと、チャレンジしていることを教えてください。

 日本の超高齢社会においては、高齢者の身体や認知の特性を学ぶことをはじめ、誰にでもやってくる「老後」をイメージしながら、それを自分ごと化することが、お客さまの素晴らしい老後のお手伝いに繋がると考えています。生命保険による幸せな老後のお手伝いは、そのお子さま世代を含むご家族から高い評価をいただけると信じています。そのために、私は、これからも変わらず「お客さま」を学び続けたいです。そして、お客さまの代弁者として「お客さまの声」をしっかりと社内に届け、会社とともにお客さまのご期待に応えられるよう成長していきたいです。

「“お客さまの代弁者”だからこそ、お客さまを知りたい。」
三河内さんの好奇心と学びに対する姿勢、そしてお客さまに対する強い想いには見習うべきものがあります。

 

 

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Posted: August 3, 2018